2015/10/02

TOEICの攻略法は「目標・計画・実行・確認」で

【新・英語屋通信】(48)

【Q】TOEICでレベルB(730点以上)のスコアをとるには、何を勉強をすればいいのか、参考になるアドバイスはありますか?(山口県・大学生)

【A】TOEICは4択もしくは3択で解答する試験だから、当てずっぽうに答えても、確率的に300点弱は獲得できるはずです。英文法が少しわかって、日常的に英語を見慣れている人には、ほぼ2択に近い感じになるので、500点以上のレベルCを得られる問題です。しかし、その上に載る230点は決して低い壁ではなく、子供の縄跳びからいっきに陸上競技の高跳びになるほどの大差があります。
 試しに、TOEICのHPに出ている 7 parts のサンプル問題をやってみました。過去問を細かく分析しないと、真っ当な報告はできませんが、サンプル問題に限れば、英文を読み慣れている者には、さほど難しくない印象です。語彙力がそこそこで、文法知識があれば、リーディング問題はどうってことないと感じました。リスニング問題も発音が明瞭だから、内容を把握できる英語力があれば、聞き取りは可能と思います。
 聞くところによると、日本の受験者は世界で最下位に近いグループに属するそうです。原因はたぶん学校教育にあって、中途半端にしか英語を理解していない者を進級させ、基礎をなおざりにする無益な授業をしているからだと推測します。ボールをキックする基礎練習を何もせずに、いきなりサッカーの試合に出場するのは無理でしょう。
 「目標」の730点に向けて、基礎からやり直すつもりで1年単位で学習「計画」を立て、「実行」しながら、過去問で実力を「確認」すれば、遅くとも3年以内に到達できます。
 リーディングは1問で約1分間しかないので、英文のまま理解しないと間に合わず、頭から読み下すには「チャンク法」で学ぶといいでしょう。語彙は毎日2つずつの「語源」を学べば、覚えては忘れ、忘れては思い出しながら、完全でなくても目標に達します。
 リスニングは1回しか放送されないので、写真を見ながら答える part1の問題はさておき、part2は耳だけが頼りだから正確に聞き取る「注意力」が必要です。part3はやや長い会話なので、内容を完全把握する「記憶力」が求められます。英語話者の言葉を正しく聞き取るには「PV法」による発音の基礎訓練は欠かせません。
(編集部)
2015.10.2(金)